花屋さんの店先には、姿かたちの美しい切り花や鉢花が並んでいて、いつでも買うことができます。私たちは、それを当たり前のように思いがちですが、品質のよい花卉を、四季の気候変化が激しい条件下で需要に合わせて生産するためには、高度な栽培技術が要求されます。植物生育調節剤は、主に植物ホルモンの作用を利用した薬剤ですが、花卉の栽培技術の一環として広く用いられています。
野菜花卉園芸学研究室 西島隆明教授は、花卉生産における植物生育調節剤の利用技術の開発および実用化の現状と、その作用機構についてとりまとめた総説を発表しました。この総説は、今後、植物生育調節剤の利用技術、ひいては、計画的でロスが少ない花卉生産技術を開発するための基礎情報として役立つことが期待されます。
<論文情報>
Nishijima, T. 2023. Use of plant growth regulators for floriculture in Japan. Scientia Horticulturae 309: 111630.