縁のとおい植物間の雑種(種属間雑種)を作ることは植物の品種改良に重要ですが、生殖隔離とよばれる現象により、せっかくできた雑種が死ぬことがあります。その原因は両親の特定の遺伝子が雑種で組み合わさることによるのですが、雑種が実際に死ぬ生化学的・生理学的機構はよく分かっていませんでした。この論文では、細胞の中でできる活性酸素種や一酸化窒素の量、とくにその量比が雑種細胞の生死を決定することを明らかにしました。植物育種学研究室では、これらの情報と別に調査している遺伝子やタンパク質の情報をもとに雑種致死をおこさない両親種の改良を目指しています。
J. Plant Physiol. 210 (2017) 72-83
著者:Takumi Yamamoto, Sachiko Shomura, Masanobu Mino
タイトル:Cell physiology of mortality and immortality in a Nicotiana interspecific F1 hybrid complies with the quantitative balance between reactive oxygen and nitric oxide
        
 
                
          
          パナソニック(株)との共同研究の成果が日本植物防疫協会の月刊誌「植物防疫」の2017年11月号に掲載されました。
“「紫外線UV-Bの夜間照射による施設害虫アザミウマ類の防除の可能性」
著者名:中尾 史郎、銭 成晨、山田 真、青木 慎一
雑誌名:「植物防疫」71巻11号:718-722
薬剤抵抗性の発達で防除が困難になっている主要な農業害虫アザミウマ類の幼虫と蛹が、暗期にUV-Bを照射されると、致死及び奇形が観察できることを確認しました。害虫防除技術としての実用の可能性について、ハダニ類に対する密度抑制効果と合わせて論じています。日本応用動物昆虫学会誌60巻(179-188頁)(2016年)に掲載になった研究成果が注目され、研究背景や新たな調査結果も網羅して広く一般に普及することを目的として編集されたものです。”        
 
                
          
          9月1日(金)の、けいはんな学研都市7大学連携「市民公開講座2017」国立国会図書館関西館(精華町)にて、久保准教授が宇治茶のDNA分析に関する講演を行いました。 講演内容について取材いただいた記事が、10月8日(日)付の京都新聞(第一面のコラム)に掲載されています。
公開講座ポスター
 