京都府立大学、名古屋大学、京都産業大学、熊本大学の共同研究グループは、植物の花において、花びらができる位置を決定する位置情報伝達システムを発見しました。
花びら(花弁)は、がく片とがく片の間(がく片境界部)の少し内側にできますが、どのようなメカニズムで花弁ができる位置が決定しているかは不明でした。
本研究では、がく片境界部で働くPTL遺伝子に着目し、PTL遺伝子がUFO遺伝子の働きを介して花弁原基形成を担うことを示しました。
花器官の配置は、花粉を運ぶポリネーターにとって、また花のかたちの観賞価値を高めるために重要です。
本研究成果は、花弁の位置情報伝達システムを解明したことに加え、花の形を改変する技術につながる可能性があります。
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【論文情報】
本研究成果は、国際学術誌「Development」に、令和4年8月11日に掲載されました。
論文タイトル:Non-cell-autonomous regulation of petal initiation in Arabidopsis thaliana.
著者:Seiji Takeda, Yuki Hamamura, Tomoaki Sakamoto, Seisuke Kimura, Mitsuhiro Aida, Tetsuya Higashiyama