本学の教員が、2020年度 日本農芸化学会関西支部 支部技術賞 を受賞しました
受賞者
生命環境科学研究科 応用生命科学専攻 教授 増村 威宏
生命環境科学研究科 応用生命科学専攻 准教授 中村 貴子
(ほか2名 黄桜株式会社 若井 芳則、地方独立行政法人 京都市産業技術研究所 清野 珠美)
受賞内容
2020年度 日本農芸化学会関西支部 支部技術賞
(日本農芸化学会 関西支部主催)
受賞研究題目
「京都産米「京の輝き」、京都酵母「京の恋」を用いた大学オリジナル日本酒「なからぎ」の開発」
○ 受賞(研究)の業績要旨
京都府立大学のACTRの仕組みにより、京都府立大学、京都府及び伏見酒造組合等と連携し、新しい酒造原料米候補の特性に関する研究を2012年度から行ってきた。京都府立大学はタンパク質分析を担当し、各機関と協力し、新品種が大粒・多収で高温耐性を有し、溶解性が良好・低タンパク質で酒造適性が高いことを明らかにした。このことから京都府による新品種米の登録に繋がり、「京の輝き」と命名され2014年5月に品種登録された。
この「京の輝き」を用いた日本酒の商品化を目指し、2014年度から黄桜株式会社と京都府立大学で共同開発を行った。「京の輝き」を100%使い、京都伏見の地下水と低温長期発酵による吟醸仕込で醸造、命名からデザイン、販売企画まで京都府立大学で主導し、京都府立大学オリジナル酒・純米吟醸「なからぎ」が開発され、2015年1月から販売された。
2020年に入り、(地独)京都市産業技術研究所から京都酵母「京の恋」を使った、オリジナル日本酒の共同開発の提案があり、これまでの「なからぎ」をベースに、京都酵母「京の恋」を採用し、新しい味を開発した。同時に、2015年からの販売過程で課題となった瓶の透光性が高いものから低い緑色の瓶へ変更するなどした。若い層にも親しみやすい日本酒となるよう、より芳醇な香りと爽やかな酸味の味わいに仕上がり、リニューアルされた。
以上のような産学公連携による共同研究およびその研究成果、商品化された全過程が受賞の対象となった。
(参考) 日本農芸化学会関西支部 支部技術賞について
個人、団体またはそれらの連名によるグループ(4候補者以内)で開発した優れた農芸化学関連技術について表彰するもの (年間で2件以内)
http://kansai.jsbba.or.jp/technological-development/2020%e5%b9%b4%e5%ba%a6%e6%94%af%e9%83%a8%e6%8a%80%e8%a1%93%e8%b3%9e/2020%e5%b9%b4%e5%ba%a6%e3%80%80%e6%94%af%e9%83%a8%e6%8a%80%e8%a1%93%e8%b3%9e%e3%80%80%e7%99%ba%e8%a1%a8.html