ナシ果実のリグニン構造の解析に関する資源植物学研究室の研究が、アメリカ化学会の学術誌「
Journal of Agricultural and Food Chemistry」に掲載されました
Analysis of Fruit Lignin Content, Composition, and Linkage Types in Pear Cultivars and Related Species
Lumin Zhang, Hiroshi Kamitakahara,
Hideki Murayama, Takanori Ohsako and Akihiro Itai
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- Agric. Food Chem.2020, 68, 8, 2493-2505
https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acs.jafc.9b07396
ナシ果実は,ざらざらとした食感がありますが、それは石細胞といわれる組織があるためです。これは近縁のリンゴには存在しません。石細胞にはリグニンが豊富に含まれており、食感を左右するともに食物繊維として機能します。
資源植物学研究室の大学院生章
魯閩氏と板井章浩教授らは、ニホンナシ、チュウゴクナシ、セイヨウナシ遺伝資源の果実のリグニン含量、組成、化学構造を解析し、非常に大きな多様性がみられることを明からにし、それと肉質との関連について考察しました。
本研究の成果は、今後食感および機能性を改善したナシ育種への応用が期待されます。