7月20日(土)にオープンキャンパスを開催しました。
2回のガイダンスには200~300名の参加、模擬授業にも300名弱のご参加をいただきました。
また、各研究室の研究内容を紹介する学科アラカルトにも、たくさんの方々にご来場いただきました。
どうもありがとうございました!
関連行事として、10月19日(土)に「府大の学び発見」、11月2日(土)には流木祭の開催に併せて「府大キャンパスツアー」を予定しています。こちらにもぜひ、足をお運び下さい。
(学科アラカルトの様子:2019年7月20日)
京都府立大学 分子栄養学研究室の研究が学術誌「Scientific Reports」に掲載されました
~加齢で衰えた筋肉(サルコペニア)における代謝物の変化を網羅的に解明:予防・改善法に手がかり~
令和元年7月18日
京都府立大学大学院生命環境科学研究科分子栄養学研究室は、加齢により衰えた筋肉における生体分子(代謝物)の変化を、世界で初めて網羅的に明らかにし、この内容が学術誌「サイエンティフィック・リポーツ(Scientific Reports)」(電子版)に2019年7月18日付けにて掲載されました。
筋肉は運動やエネルギー代謝において重要な役割を果たしています。筋肉は健康的に生きる上で重要ですが、加齢に伴ってその重量や機能が低下します。そのような、加齢に伴う筋肉量や機能の低下はサルコペニアと呼ばれ、寝たきりや車いす生活の原因となり、高齢者の生活の質の低下をもたらします。そのため超高齢社会を迎えているわが国において、高齢者のサルコペニアの予防・治療は健康寿命延伸の観点から重要な課題の一つです。
本研究では、筋肉中の代謝物が加齢に伴ってどのように変化しているのかを調べました。サルコペニアを引き起こした老齢マウスの筋肉を用いて、数百種類の代謝物を一度に測定することのできるメタボローム解析をしました。その結果、瞬発力があり糖質を主なエネルギー源として利用する「白筋(速筋)」が加齢とともに萎縮し、糖代謝物が減少することがわかりました。また、ポリアミン(タンパク質の合成を活発にする生体分子)が、加齢した筋肉で減少することがわかりました。ポリアミンの減少は筋萎縮の原因の可能性があります。一方で、神経から筋肉へ情報を伝達する神経伝達物質の量が加齢とともに亢進しました。老化による筋・神経損傷による痛みの原因である可能性があります。
本研究で得られた老化した筋肉における代謝物変化のデータは、サルコペニアの予防・治療法の開発に繋がることが期待されます。
プレスリリース Scientific Reports 190718