小ギクは主に盆前に出荷されますが、近年の気象変動により開花期が安定せず、狙った時期に出荷できない問題がありました。細胞工学研究室の武田グループでは、京都で栽培される5品種の茎頂を2年間に渡って観察し、気象データと比べることで、茎頂の観察という比較的簡単な手法で、開花期が安定する品種の選出や育種が可能になることを示しました。
Takeda et al. (2016) Morphological Changes in the Shoot Apex Predicts Anthesis Time in Chrysanthemum morifolium (小ギク茎頂の継時形態観察による開花時期の予測) The Horticulture Journal.
http://doi.org/10.2503/hortj.MI-152
今後、温暖化により様々な農作物の栽培に影響が出ると考えられています。本研究で示したように、栽培中の農作物を、時間を追って詳しく観察し、データを蓄積することで、気象変動に強い農作物の選抜・育種が可能になると考えられます。