農学生命科学科

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2023.06.10 筑波大学附属駒場高等学校2年生が来学し、希少昆虫生息場所の保全実践例を学習しました

筑波大学附属駒場高等学校2年生が来学し、希少昆虫生息場所の保全実践例を学習しました。

地域開発と生物保護の現状を理解することを目的とした5名の高校生が、水生昆虫ヒメタイコウチの保護施策を通じた関西地域学習のために来学しました。実際のヒメタイコウチの生息場所、橿原市立昆虫館、奈良県庁、市民団体などを訪れ、探究の最後に本学科の応用昆虫学研究室を訪問して国土交通省事業とその余波を総括したようです。昆虫生理生態学から見たヒメタイコウチの希少性の要因、農地変遷・道路建設・住宅工業用地開発と生息環境の関係、県や市ごとに生物保護策が異なる背景や影響、小中学校での総合学習の意義について見識を深めました。

飛べない水生昆虫が、海で隔たった近畿・四国と極東大陸・朝鮮半島の陸水湿地に偏在分布する理由、ヒメタイコウチの局所集団の遺伝的分化とDNA、恐竜や人類の分布拡大と絶滅、大陸移動と中央構造線やフォッサ・マグナ、ヒトによる生物資源利用の歴史や権利、日本の人口分布や食料調達法の変化、コンクリートやアスファルトの由来や耐久時間など、生物多様性保全についての情報の提供や議論を通じて、昆虫多様性を保護保全する意味を保全生物学と進化生物学の観点から紹介しました。質疑と応答で、3時間があっという間に経ちました。

後日、次のような感想をお知らせいただきました。

「ヒメタイコウチの希少性や習性、そして氷河期のこと、大陸の移動や日本列島の成立のことなど、自分にとっては目から鱗の話が多く、とても参考になりました。その中で、生物の多様性を守ることがなぜ重要かという話をとても多面的に語られていたのが面白く、さらにそれを“人が生き残っていくにはどうするべきか”など哲学的な話に昇華していたことに非常に感銘を受けました。」

 

2023.06.02 農学生命新入生が精華キャンパスで田植えを行いました

今年も、農学生命新入生が精華キャンパスで田植え実習を行いました。

天気にも恵まれ、50人越えが横一列に並び、等間隔で手植えしました。

秋には立派な穂をつけてくれることでしょう。

新入生の皆様、お疲れ様でした!